『昭和残照伝々・悲恋』2022.12.3-12.7
Yプロジェクト + 演劇倶楽部<オーズ> 企画制作
企画の柱・見どころ
芝居をはじめて、半世紀以上。
今回はエドモンド・ロスタンの「シラノ・ド・ベルジュラック」を日本の昭和、太平洋戦争直前に置き換えました。
私が生まれたのは昭和23年。
その時、父親が20代後半。
まさに戦争ど真ん中の大正生まれの世代。
父が語っていたあの頃を想像すると混沌の中の日本と日本人。
これに近い映像を今、進行形で嫌と言うほど見せられています。
そんな中での生き方をシラノの豪胆さと
詩人の魂を借りて語ってみたいと発想したのが出発点です。
シェイクスピア等の古典作品を(原作に敬意を払いつつ)本来の原作世界から抜け出し、
日本のある時代のある社会に置き換えて、
側面や裏面から様々に物語り、
彼や彼女の人生を描くことで、
シェイクスピアや西欧の古典劇をお客様により親しみやすく、
身近な新しい物語をとして興味を抱いていただけるよう
Nipponize Shakespeareと呼び上演することにいたしました。
2019年Nipponize Shakespeareとして
シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」をベースに
江戸時代に置き換えた作品を書きました(2023年上演予定)。
また、2020年「ウィンザーの陽気な女房たち」を
「浅草の陽気な女房たち」と置き換え上演いたしました。
数えたことはないのですが
今まで数多くの古典作品の上演に関わって来ました。
役者としてそれらの作品に出演するときは
与えられた役から他の登場人物を見つめ、
その劇世界へ入るための作業をして、
原本では表に出てこない、
しかし裏ではあるであろう世界を様々に想像したものです。
このような側面、裏面から見た古典の再生は
イギリスやアメリカのみならず様々な国で
数多く試みられ創られています。
さてこの芝居のシラノ、
日本の昭和、太平洋戦争直前に何を想い、どう生きたのか
ぜひ、何らかの形で皆様のご参加ご協力をお願いしたく
稚拙な文ではございますが私の想いをお伝えさせていただきました。
ありがとうございました。

作・演出 大谷 朗
演劇倶楽部オーズ代表
桐朋学園演劇科卒(三期生)。
現代演劇協会劇団雲から演劇集団円(現在所属)。
演劇集団円では
安西徹雄演出「ジュリアス・シーザー」「リア王」「空騒ぎ」「ロスメルスホルム」等出演。
渡辺守章演出「アンドロマック」「べレニス」「フェードル」「愛の勝利」シラノドベルジュラック」「天守物語」等出演。
東憲司「透明な血」、
角ひろみ「囁谷シルバー男声合唱団」「爪の灯」に出演。
劇団雲時代には
福田恒存演出シェイクスピア「コリオレイナス」「テンペスト」。
芥川比呂志演出「メナム河の日本人」「夜叉が池」などの演出を受ける。
2000年
プライベートに演劇倶楽部オーズを設立。
「いつでも夢を」「意義あり!」を制作出演。
作演出:「東海遊侠伝」「マクベス・ラプソディ」「夏の夜の夢」
「浅草の陽気な女房たち」等。
「おりょう」「幾松」「貞奴」(三越劇場での品川恵子ひとり芝居シリーズ)。
「白虎隊」等を演出。
スケジュール・会場
2022年
11月3日(土) 13:00 / 18:00
11月4日(日) 12:00 / 17:00
11月5日(月) 14:00 / 19:00
11月6日(火) 14:00 / 19:00
11月7日(水) 14:00
渋谷伝承ホール(渋谷区文化総合センター大和田)
チケット
全席指定 前売・当日
S席 8,000円(パンフレット付)
A席 6,000円